フルパワーカムシャフト

輸出仕様フルパワーカムシャフト

RFには国内仕様と輸出仕様が存在します。
国内仕様は89ps、輸出仕様は国によって違いがありますが、
最もパワーがあるもので135psとなっています。
国内仕様と輸出仕様の出力系統の違いは、
キャブのジェット類、 エアクリーナーボックス(詳細はこちら)、
マフラー、そしてカムシャフトです。 (+CDI)
国内仕様は89ps、キャブ周りが違うフランス仕様が108ps、
そしてカムも違うフルパワーが135psとなります(多分)。
カムシャフト自体の部品代はそこまで高いものではありませんが、
交換には手間がかかり(=工賃がかかり)ます。
というわけで後回しになってましたが、ついに手を出しました。

カムの比較

カム比較右が国内仕様のカムシャフト、左が輸出仕様のカムシャフトです。
山の高さは目視でも違うのがわかります。
ちなみにカムは鉄製で、外すとすぐさびます。
普段はエンジンの中でオイルに浸かってるので大丈夫ですが。
カムは注文すると油紙に包まれてくるので、
外したカムはその油紙に包んでおいてあります。

 


少々見づらいですが下段左が国内仕様のIN/EXのカムシャフト、
下段右が輸出仕様のIN/EXのカムシャフトです。
両側とも2mm弱程度高さが違うようです。

国内カム輸出カム

作業風景

作業風景といっても、今回はmckに車両を預けてやってもらったため、実際は見ていなかったりしますが・・・。

左:タンクとキャブを外し、エンジンヘッドを取り外した状態。
右:カムシャフトを外した状態。カムチェーンが落ちないように針金で適当に釣っています。
RFは距離を走るとエンジン内からガラガラ音が聞こえるようになりますが、これはカムチェーンの音です。
RFはカムチェーンテンショナーのスプリングが弱くなりやすいという持病があり、
テンションがかからなくなることによりカムチェーンが緩んで音がするようになります。
カムを取り替えるときに余裕があればカムチェーンテンショナーを一緒に換えると工賃が節約できます。
(今回は距離はそんなには乗っていないので、予算の都合もあって換えませんでしたが。)
かつてRF900でレースに出ていたRADICALから強化カムチェーンテンショナーボルトなるものが発売されています。
察するに自動調節式のスプリングをボルトに交換して固定式にしてしまうということのようです。良いのでしょうか・・・。
テンショナー交換しないといけない状態になったら考えてみたいと思います。

カムスプロケットはそのまま使うので、国内カムから輸出カムに付け替え。
組み込む前に、カムシャフト全体にオイルをかけておきます。

はしょりすぎですが、組み込み。
きちんとタペット調整もしました。RF900のタペットクリアランスはIN側が0.10~0.20、EX側が0.20~0.30が基準値です。
私のRFは全般的に広めになっていました(理屈からいって狭くなるわけはないので当たり前ですが)。
タペットもIN/EXあわせて16個もあるので合わないところを全部変えていると、割といい金額になってしまいます。
IN側とEX側も含めて各タペットを組み替えてできるだけ購入が少なくなるようにあっちにこっちにやりました。
もっとも新品のタペットは0.05mm刻みのところ、概ね数値よりも0.01mm程度厚いようで、計算通りにはいきませんでしたが。

感想

500km程度慣らし運転をして、現在は普通に乗ってはいますが、正直に言えば常用回転域では違いは余り感じられません。
国内仕様でも89psはあるわけですから、当然のことではありますが。
高回転域については頭打ち感がなくなり、伸びがよくなっている感じがします。
国内仕様の方が加速が良いという話も聞きますが、加速が鈍っているかは私にはわかりません。
パワーチェックはまだしていないので、そのうちしてみたいと思います。

パワーチェック

ひとまずパワーチェックをしてみました。
結果は・・・、数値的には今一つといった感じです。
輸出仕様キャブのページの下にあるパワーチェックと比べると、パワー、トルクともに上がってはいます。
しかし、フルパワーのカタログ値は135ps、9.7kg-mですので、それに比べると物足りない感が否めません。
ロス馬力を考えてもせめて120ps辺りにはなって欲しい所です。
パワーの出方としては、やはりトルクは7,000回転からさらに一伸び、
パワーも8,000回転手前で90psを超えて、そこから10,000回転手前まで伸び続けるので、
高回転の伸びが良いのは確かなようです。
もう少しキャブ等を詰めてトルクカーブと最高出力を良くしたいと考えています。
ダイノ

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